現実的な問題として子育てにはお金がかかります。そのため子どもが小さいうちはなるべく支出を抑えて、将来に向けた教育費を貯蓄しておくことが理想と言えるかもしれません。それなら、まずは子どもとのお出かけ場所にひと工夫してみてはいかがでしょうか。調べてみると、リーズナブルに楽しめるスポットが意外と近くで見つかるものです。
目次
地域の「子育て支援センター」を上手に活用してみる
乳幼児がいるご家庭では、日中は子どもと二人で過ごしているという人も多いかもしれません。外出はしたいけれど荷物もあるしどこに行けば良いかわからないという声も聞かれます。
特に、乳幼児期の外出はミルクやおむつなどの準備が必要になり、それらを持って移動するのはママの負担にもなるでしょう。
そんなときは「子育て支援センター」がおすすめです。この施設(ママたちの間では略して「センター」と呼ばれています)は、厚生労働省の通達に基づき育児支援を目的として設立されました。
授乳コーナー、流し台、ベビーベッド、遊具やおもちゃなどが完備されていて保育士さんが常駐している所も多く、子どもの相手はもちろん、クリスマスや月ごとの誕生会といった定期的なイベント、個別の育児相談まで、子育て全般にわたって原則無料で利用できる公共施設です。
利用資格は就学前の子どもと保護者となっていて、お住まいの市区町村であればどこのセンターでも利用できます。
地域によって異なりますが、有料で子どもの一時預かりを実施しているセンターもあります。例えば、病院に行きたいけれど子どもを見てくれる人がいないといった場合には短時間預かってもらうことも可能です。民間のベビーシッターさんに依頼する方法もありますが、子どもとの相性やそれなりの費用もかかるので利用する場合はよく検討する必要があります。
日頃からセンターに行き慣れていれば、保育士さんとの信頼関係も出来ているので子どもも安心でき、出費も最小限に抑えられます。
一時預かりの費用は初回のみ2,000円ほどの登録料と、保育費が1時間で600円、別途おやつ代やお昼代が数百円からという所が平均的で、収入によってはさらに減額されることもあります。
利用条件を設けていない自治体もあり「災害・事故にあったとき」「仕事での出張」以外にも、育児疲れでリフレッシュしたいというママの要望にも対応してくれます。施設は独立した建物の所もありますが、保育園や公共施設の館内に併設されていることが多いようです。また、「子ども緊急ショートステイ」と呼ばれる宿泊を伴う保育をお願いできる所もあり、これは子ども支援センターが介入し、各自治体が委託する養護施設に預かってもらうというものですが、保護者の病気やケガなどの緊急時のために、こうした支援制度があるという事だけは知っておいた方が良いかもしれません。
いずれにしてもどのような支援サービスが利用できるか、ぜひ近くの子ども支援センターに確認してみてください。
デパートの屋上でいつでもお庭遊び
子どもが歩けるようになったら、ちょっと遠出をしてみましょう。
近くの公園でもよいのですが、天気が変わりやすい時期などは安心して外にも出られず、何となく家にこもりがちです。
そういうときは、近くのデパートの屋上に行ってみてはいかがでしょうか。誰が聞いても知っているような有名デパートの屋上には、たいてい「屋上庭園」があります。デパートの屋上は、今やエントランスホールと並んでお店の顔とも言われているので、庭としてしっかり造り込んである所が目立ちます。
特に最近は、メインターゲットのひとつであるファミリー層を呼び込む目的もあり、子どもと一緒に楽しめる造りになった屋上が増えてきました。一面に芝生が広がり、周囲には低木が植えられ、色とりどりのベンチやパラソルが並べられて、パパやママの休憩も兼ねた絶好の遊び場となっています。広い床面積をもつデパートの場合、錦鯉が泳ぐ池があったり、滑り台やジャングルジムなどの遊具コーナーが設置されている所もあります。
一見、近所の公園と変わらないようにも見えますが、最大の違いは「安心感」です。屋上庭園では、自動車や自転車による事故の危険性がありません。また、デパートは巡回する警備員や防犯カメラなどのセキュリティシステムがあるので、子どもを持つ親としては外出時の緊張が少し和らぎます。も
し天気が悪くなり雨が降ってきたとしても、その時は下の階にあるおもちゃ売り場のキッズスペースに移動すれば、天候に左右されることもありません。
おむつや着替え、離乳食が足りなくなっても、ベビー用品売り場、子供服売り場、地下食料品売場に行けば、ほとんどの物は買い揃えることができます。このように、デパートは子育てママに優しい全天候型施設と言っても良いかもしれません。
まとめ
今回ご紹介した子育て支援センターとデパートの屋上庭園は、運営者が自治体と企業という違いはあるものの、パブリックな場所です。
北欧などの社会福祉が充実した国では、街の至る所に魅力的なパブリックスペース(多くの人が無料で楽しめるアメニティー空間)を見つけることが出来ます。諸外国と比べて、日本ではまだまだパブリックスペースの整備が遅れていると言われていますが、よく調べてみると、無料で使える施設や魅力的な遊び場がごく身近にもあるものです。ぜひ、パブリックスペースを活用した子育てにも目を向けてみてください。